脛骨疲労性骨傷害と呼ばれることもあり、反復する運動によって脛骨に何らかの障害がおこった状態をいいます。
症状は、脛骨内側の下方1/3の痛みが多く、単純X線で骨膜反応や骨膜肥厚の明らかな変化のないものを指す。
疲労骨折やコンパートメント症候群との鑑別が困難な場合があります。
ジャンプなどの反復性の足関節底屈により、下腿後面の筋の疲労が起こります。
特に、ヒラメ筋、後脛骨筋、長指屈筋の牽引により、脛骨骨膜に損傷や炎症をきたした結果と考えられている。
また、靴が合わない時なども原因の1つになります。
特にかかとの部分の内外反不安定性には注意が必要になります。
合わない靴を履いている女性は、いますぐ靴を買い換えましょう。
シンスプリントの症状とは?
シンスプリントの症状は、下腿の遠位1/3で脛骨内側縁に痛みがあり、熱感や腫脹を伴う場合もあります。
偏平足や回内足があると発生しやすいとの報告があります。
足部の視診も必要になります。
足部の形状の確認は、必ず荷重位で行うようにしてくださいね。
理学的検査では、つま先立ちや膝関節の屈曲などで痛みが増悪するかどうかを、両足または片足で確認するようにしてください。
画像診断では、サーモグラフィーで高温となります。
X線検査では、脛骨骨皮質の肥厚がみられることもある。
必ずしも症状として並行して出現するわけではありません。
シンスプリントは、下腿後面のコンパートメントにある足関節、足指底屈筋のオーバーユースによる脛骨骨膜の付着部炎である。
したがって、足部の底屈筋の安静が第一です。
整形外科では、普通レーザーなどの治療を行います。
また、足部の回内と衝撃を防ぐために踵部分にヒールウエッジを入れたり、テーピングで補正したりすることも有効です。
シンスプリントが、疲労骨折に移行する場合もあるので、疼痛が持続する場合には観察することが大事です。
疼痛が増強するときは、仕事をお休みして安静にしてくださいね。
発症から治療までの期間が短いものは、比較的よく治癒する。
陸上競技では、短距離の選手はよく治癒します。
やはり、予防のためにもきちんとした治療が大事となるようです。